- 性交の際一度も膣内で射精出来たことがありません
- 付き合って一年、結婚して一年たちましたが、性交の際一度も膣内で射精出来たことがありません。
自慰行為ではできるようです。
そのため性交が辛いようで全く夫婦生活がありません。
私から誘っても断られます。
子供がすぐ欲しい私と5年~10年後までの間に出来ればいいと言う夫、いつも喧嘩になります。
病院には行きたくないと言うので困っております。
解決方法があれば教えてください。
- マスターベーションの方法が間違っている場合、まず人工授精を行い、そして、第2子を自然妊娠にもっていくのが良いでしょう
- ご相談のメールを拝読いたしました。
お子様が欲しいのに、夫婦生活がないというのはお困りのことと推察いたします。
さて、ご相談の膣内射精障害についてですが、日本人の場合はとても多い状態である事が解っております。
この原因は大きく分けて2つあります。
①自慰(マスターベーション)の方法がまちがっている場合。
②性的に興奮する対象に問題のある場合。
まず①についてですが、男性の場合、マスターベーションは、膣内での射精を可能にするためには重要な行為です。だれしも、生まれながらにAV男優ではないのです。練習しないと上手く射精出来ないのです。こう言っても、女性にはなかなか理解しても会えないと思いますが・・・。
勃起は副交感神経により射精は交感神経により調節されています。このため、副交感神経優位から射精の瞬間に交感神経優位に切り替わらなければなりません。この訓練をしているのがマスターベーションなのです。通常、手でペニスを包み込むように持って、前後に動かす(thrust運動と呼びます)ことによって快感を得て、この切り替わりが起るのです。しかし、マスターベーションの方法が、うつぶせになってペニスを床(ふとんやベッド)に押しつけて行なっている場合(Push法とか、ゆかでするオナニーと言う意味でゆかオナなどと呼ばれています)では、ペニスに体重が乗っているために強い刺激が加わっています。このような強い刺激になれてしまうと、膣からの刺激では前述の切り替えが起らないために、射精に至らないのです。
この治療には、Push法(ゆかオナ)を止めて、マスターベーションの方法を正しいものに矯正していく必要があります。しかし、この習慣になっている方法を変えるのはそう簡単ではなく、上手くいくのに2年以上かかる場合もまれではありません。
お子様を授かることを優先するのであれば、まず人工授精を行なうべきでしょう。そして、第2子を自然妊娠にもっていくのが良いと考えます。
②の場合に最も多いのは、コスプレです。
これは、ご主人の好みに合わせることで、膣内射精は回復します。奥様のご協力が何より大切です。
①の場合も②の場合も、いずれも治療経験のある医師のいる医療機関を受診するのが、近道と言えます。ここで、治療の第一歩になるご主人の悩みの原因を聞き出すことが出来るはずです。
それと、このご相談と同様のお悩みを持つ方は、たくさんおられます。私の外来の患者さんカップルの実に20%以上が同じ悩みで相談に来られます。決して少ない病態ではないこと、治療手段があること、恥ずかしいことではないこと、第3者に相談内容を知られることはないこと、を知っておいて下さい。
私たちの外来を行なっている医療機関のリストはこちらのサイト(男性不妊外来一覧)をご覧下さい。また、こちらのサイトも参考になるでしょう。
お役に立てれば幸いです。
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