- クラインフェルター症候群で睾丸の衰退が著しく不安です
- クラインフェルター症候群の為に、ゆくゆくは無精子症になり睾丸の衰退が起きると言われていました。私は、ここ最近になってから睾丸の衰退が著しく、男性不妊が顕著になってきたように感じます。
ここまでくると、わが子を持つことは諦めなくてはならないのでしょうか?
- 現在の精液検査で精液中に精子が認められるのであれば、まず早速この 精子を凍結保存する事をお薦めいたします
- お尋ねのクラインフェルター症候群の精子を造る力(造精能といいます)に関してですが、クラインフェルターの方で、精液中に精子のいる男性の方が少ない事が判っています。正確な疫学的調査はなされていませんが、1%以下である事は確実です。
また、私どもの研究からクラインフェルター症候群の方は、加齢による造精能の低下が他の人よりも早く、35歳ぐらいから急速に減少します。
従って、現在の精液検査で精液中に精子が認められるのであれば、まず早速この精子を凍結保存する事をお薦めいたします。
もし、無精子症であると診断されているのであれば、出来るだけ早くに顕微鏡下精巣精子再手術MD-TESE(microdissection testicular sperm extraction)を経験数の多い施設で行なう事が肝心です。
クラインフェルター症候群の方の精子を用いた場合の顕微授精の受精率・妊娠率は、造精能には異常が無く精子の通り道に障害があるための無精子症の 方(閉塞性無精子症)の精子を用いた場合と同様に良好です。
お子さんを諦める必要はありません。すぐに行動を起こしましょう。
この、お返事がお役に立てれば幸いです。
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