- 後期精子細胞について教えてください
- 初めまして。半年前、主人が非閉塞性無精子症と診断されたものです。
複数回の精液検査、精索静脈瘤の手術を主人はしましたが、精子がまったくありませんでした。
TESEを考えているのですが、、よくネットや口コミで目にしたり、耳にしたりする後期精子細胞という言葉ですが、一回の手術で人生がかかっていると思うと、どんな些細なことでも、気になって仕方がありません。
泌尿器科の先生などはその言葉すらないとか、意味がないとか、確率が低いとか色んな意見を耳にします。
しかし、他の病院でTESEをしても見つからなく、後期精子細胞を扱っているところに行ったら、後期精子細胞が見つかり、妊娠したということも聞いたりします。
だったら意味がないとはとても思いません。
先生の後期精子細胞についてのお考えと、なぜ論文で発表されているにもかかわらず、後期精子細胞を扱っている病院が一件しかないのはどうしてだとおもわれますか。
- 後期精子細胞と呼んでいるものが存在する場合には、成熟精子も存在することが多いと思います。
- 非閉塞性無精子症のご主人が、まず精索静脈瘤があるため、この手術を受けられたが、手術後も無精子が続いているため、TESEをお考えであると言う状況ですね。
TESEを行なうに当たり、後期精子細胞を扱っている施設での手術も考えているのであるが、この後期精子細胞を扱っている施設が1つしかない事に関して、疑問を感じておられるのだと思います。
まず、後期精子細胞というものが解剖学的には存在しません。円形精子細胞から成熟精子になるまでの、精子の尾部が伸びてくる過程の細胞を指していると思われますので、これはelongating spermatidと正式には呼ばれています。
TESEを行なった場合にelongating spermatidの段階で精子成熟が停止することは極めてまれで、多くの場合は成熟精子(正常な精子)が存在します。
ですから、elongating spermatidが存在する場合には、同時に存在する成熟精子を採取して顕微授精を行なう事が可能になります。
後期精子細胞と呼んでいるものが存在する場合には、成熟精子も存在することが多いと思います。
TESEを受けることは、身体に負担もかかりますし費用もかかります。Microdissection TESEを多数例行なっている施設で、受けることをお薦めします。また、精巣組織に対する損傷が最小限で済むように、十分な麻酔をかけて高倍率の高性能の手術用顕微鏡でTESEを行なう事が大切です。また、手術後も丁寧に入院して対応できる施設をお選びください。
この回答がお役に立って、良い結果に繋がることをお祈りいたします。
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