- このテストステロン値で2回目のTESEを行っても大丈夫でしょうか?
- 2012年5月に産婦人科医執刀でMicro-TESEを受けました。後期精子細胞Sb1が見つかり、5回の顕微授精を行いましたが、妊娠には至りませんでした。
2014年4月にTESE経験豊富な男性不妊専門の泌尿器科医に診察頂き、下記検査結果から、2回目のMicro-TESEは可能で、精子がみつかる可能性はあると回答を頂きました。
・精巣容量がまだ8cc程度ある。
・AZF欠失なし。
・テストステロン 2.7ng/mLで、染色体正常のためTESEを行ってもテストステロンは低下しない。
・FSH 29
・1回目のMicro-TESEは通常の方法と異なる。
1回目のTESE前にテストステロンが4.4ng/mLであったことから、テストステロンの低下が気になり、別の泌尿器科にて詳しく検査して頂いたところ、下記の値でした。
テストステロン、フリーテストステロン
2014/5 3.5ng/mL、 5.2pg/mL
2014/9 2.4ng/mL 、4.3pg/mL
フリーテストステロンが8.5pg/mLを下回っており、自覚症状があればホルモン注射治療を開始するほど低いと回答頂きました。この状態で2回目のTESEを行っても大丈夫なのでしょうか。
骨粗しょう症やメタボ体質、うつ症状などLOH症候群の症状を発症するリスクが高まるでしょうか。
発症してもホルモン注射治療を行えば、生活には支障ないのでしょうか。
現状でもテストステロンの値が低いので2回目のTESEをする、しないに関わらず、将来的にはいずれホルモン注射治療は必要になるのかな…とも思っています。
- テストステロンの測定のための採血の時間が違うのでは無いでしょうか
- まず、MD-TESEを受けられていますが、このあとでテストステロンが4.4ng/mlから2.7ng/mlに低下したという検査結果を示されていますね。 しかし、別の泌尿器科で5月には3.5n/ml 9月には2.4ng/mlと言う値であったというデータも示しておられます。
一般に、MD-TESEの前後で、テストステロンは80%程度低下しますが、12ヶ月以内に、手術前の値の90%程度まで回復してきます。
今回の、検査結果で術後に2.7ng/mlであったものが3.5ng/mlに回復し、再度2.4ng/mlに低下したというのは、手術後の経過としては奇妙であります。
想像するに、テストステロンの測定のための採血の時間が違うのでは無いでしょうか。 血中テストステロン濃度は、1日の間で明け方に最も高く、夕方に最も低くなる、日内変動をします。 これまでのテストステロンの測定を行うための採血の時間が、通常行う午前中(出来れば9時まで)からずれているのであれば、まず採血時間をこの時間に合わせてテストステロン濃度測定し直すことが大事でしょう。
その結果、5月の様に3.5ng/ml程度あるのであれば、再度MD-TESEを行っても問題ないと考えます。
このときに、我々の施設のように入院の上で、全身麻酔でMD-TESEを受ける方が安全であると思います。 また、フリーテストステロンが基準値8.5pg/mlを下回っていても、症状が無ければホルモン補充の適応ではありません。
この回答がお役に立てば幸いです。
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