がん患者さんの生殖を考える上で大切な事は、どのようながんが、どのような年齢に多く発生するかを知ることです。そして、男性と女性の間にその傾向に差があることを意識することです。
今回は、日本人の生殖年歴(仮に44歳以下とします)の人がかかる可能性のあるがんには、どのような種類があるのでしょうか?
日本における、がん拠点病院(たくさんのがん患者さんを診療している日本を代表する機関)の集計が公開されています。
http://www.gunma-cc.jp/sarukihan/seizonritu/index.html

この報告を元に男性・女性を分けたとき年齢別にどのようながんが発生する割合が高いかが検討されました。
Fig.1 Fig.2に男女の傾向をしまします。

Fig.1

Fig. 2

男性・女性ともに20歳以下では血液がんの割合が多く、この後に男性では消化器がんの割合が増加し、女性では乳房と女性生殖器のがんが増加することが判ります。
これらの、がんの治癒率に関しては、次回解説します。