みらい生命研究所の精子バンク事業について取材記事が掲載されました

2021.06.27 | 未分類

みらい生命研究所の精子バンク事業について、代表取締役の岡田弘特任教授への取材記事が夕刊フジ、Yahooニュースに掲載されました。

・Yahooニュース「闇取引に歯止め「精子バンク」の運用開始 「出自を知る権利」ドナー減少が課題」

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COVID-19に対する抗体陽性は妊娠に影響を及ぼさない

2021.06.25 | 新知識

COVID-19に対する抗体陽性は妊娠に影響を及ぼさない

コロナウィルスに対するワクチンが精液検査には影響を及ぼさないことを述べた論文を紹介しました(6月19日)
女性の場合にはいかがでしょうか?
SARS-CoV-2 spike proteinとsyncytin-1 (syncytiotrophoblast形成のキータンパク質)が相同性を持つことから、コロナウィルスに対する抗体が交差反応を起こす可能性が指摘され、SNS上で話題になっています。このことから、trophoblast発育に障害を起こし、着床障害が起こることに対するとのうわさが広まり、生殖年齢の女性のワクチン接種を控える行動につながっていると報じられてきました。
イリノイ州のIVF1のMorris博士は、COVID-19に対するワクチンないしは感染によりSARS-Cov-2 spike proteinに対する抗体を獲得した女性に対する、凍結胚移植(FET: frozen embryo transfer)の臨床成績を、ワクチンで抗体獲得した群、COVID-19に感染することで抗体を獲得した群、抗体の無い群の3群間で比較した結果、化学妊娠率、臨床妊娠率、妊娠恵贈率に差が無かったと報告しています(Table 1, 2)。
すなわち、コロナウィルスに対する抗体獲得(抗体陽性)は、妊娠に影響しないと結論付けています。

参考文献: SARS-C0V-2 spike protein seropositivity from vaccination or infection does not cause sterility. Morris RS. Fertility Sterility 2021 2666-3341 https://doi.org/10.1016/j.xfre.2021.05.010

Table1
Table2
Morris RS. Fertility Sterility 2021 2666-3341 https://doi.org/10.1016/j.xfre.2021.05.010を改変

コロナウィルスに対するワクチン(COVID-19 mRNA vaccine)は精液検査所見には影響しない

コロナウィルスに対するワクチン接種に関して、生殖年齢の男性が危惧していることは、精子形成に悪影響があるのではないかということだと思います。
ワクチン接種後に、精子濃度や精子運動率が悪くなるのでは、という危惧です。
これに対して、マイアミ大学(Ramasamy教授のグループ)から速報が、JAMAに6月17日掲載されました。

45人のボランティアにファザー社またはモデルナ社のワクチンを接種前と2回接種後75日の時点で、精液検査を行い精液量・精子濃度・総運動精子率・総運動精子数を比較しました。

その結果、全てのパラメータでワクチン後の方が高い値を示したという結果でした(Table)。
少なくとも、この両者のワクチンが精液検査結果に悪影響を及ぼす可能性は、低そうです。
精子形成への影響を恐れて、ワクチン接種をためらう必要はなさそうです

Table
※画像をクリックすると拡大表示されます。

本邦におけるオンライン精子ドネーションの実態調査結果の論文がRMB誌(生殖医学会の英文誌)に掲載されました

2021.06.16 | お知らせ

株式会社みらい生命研究所の精子バンク事業開始に先駆けて、みらい生命研究所の中田先生らは、本邦におけるオンライン精子ドネーションの実態調査を実施致しました。このほど、調査結果の論文がRMB誌(生殖医学会の英文誌)に掲載されましたのでお知らせします。

Status of online sperm donation and sperm bank in Japan
Kumiko Nakata et al.
Reprod Med Biol.2021 DOI: 10.1002/rmb2.12395
open access論文ですので、だれでもこちらからアクセスし、引用可能です。

要旨は以下の通りです。

精子提供による人工授精を行っている世界中の施設では、精子提供者が不足しています。また、精子提供に関する情報や、提供された精子を使って医療関係者の関与なしに妊娠することの危険性も指摘されている。
そこで著者らは、日本の一般的な検索エンジンで精子提供関連のキーワードで検索された140のWebサイトを調査した。
著者らはそれらを基準に基づいて評価したが、ほとんどが安全ではないと判断された(96.4%)。最終的に、2つの個人サイトと3つの企業サイトが適切な情報を提供していた。しかし、個人サイトでは、代表的な個人情報が不足しており、企業サイトでは、費用が高いこと、人工授精を行う施設が海外にあること、提供された精子が日本人以外のものである可能性があることなどの問題があった。




安全で良好な精子を医療機関に提供するために「精子バンク」事業を開始します

2021.06.05 | 未分類

このたび、株式会社みらい生命研究所を設立し、精子バンク事業を開始しました。みらい生命研究所は、提供者より提供された精子を凍結保存し、当研究所と契約を結んだ医療機関様に対して精子を提供します。

■目的
愛する者同⼠がカップルとなり⾃然な形で⼦どもを授かることが、社会においては⻑い間、理想と考えられています。しかし、さまざまな要因でその希望がかなえられない場合があります。⼦どものいる家庭を築く⼿段にはいくつかの選択肢があり、そのひとつに第三者からの提供精⼦を⽤いた⼈⼯授精(AID)という⽅法があります。

みらい⽣命研究所は、AID を実施する医療機関に対して安全で良好な精⼦を提供するために「精⼦バンク(Sperm Bank)」事業を⾏います。
※⾮配偶者間⼈⼯授精:最近は「Donor Insemination」を略して「DI」と呼ぶことも多い。

■設立の背景
公益社団法⼈⽇本産科婦⼈科学会に登録されている AID 実施施設は、全国に 12 施設あります(2021 年 5 ⽉現在)。AID を⾏う場合は、施設登録することが同学会の会告に明記されています。現在、⽇本においては精⼦提供者不⾜から AID の実施数が減少していて、治療を希望しても、すぐに提供を受けられないケースが多いのが現状です。

こうした状況から、医療機関を介さずにインターネットを利⽤して直接ドナー(提供者)を探して個⼈で取引を⾏い、登録施設以外で使⽤するケースが増えています。

しかし、個⼈の取引には問題が多いと⾔わざるをえません。

まず、精液を採取する際に衛⽣⾯や安全性が担保されていないこと。男性がなんらかの感染症にかかっていてもわからないこと。また、精液をそのまま体内に注⼊すれば、⼥性が感染症に侵される可能性もあります。そもそもドナーの本⼈確認や、ドナーから⼿渡された精⼦が本⼈のものだと確認することすらできないのです。

このようなリスクを負ってでも「早く妊娠したい、⼦どもを持ちたい」という切実な思いが提供を希望する側にはあるといえます。

みらい⽣命研究所では、こうした状況を改善し、未来を担う命を育むことに寄与するために精⼦バンク事業を⾏います。

■提供者と精子について
精⼦提供者(ドナー)は、20 歳から 40 歳の治療に理解のある医療関係者。感染症などの検査を⾏った上で精液を採取し、独⾃基準に達した精⼦を凍結保存します。

■提供のシステム
当研究所と契約を結んだ医療機関を対象に精⼦提供を⾏います。提供精⼦を凍結保存し、必要に応じて凍結精⼦を契約医療機関に届けます。

■今後の予定とコメント
6⽉以降、提供者を随時募集し、精⼦の保管を開始します。当⾯は年間 500 件程度の利⽤を⽬指します。
精⼦バンクの設⽴により、⼦どもを望む⽅への安全な治療の⼀助となることを願っております。

株式会社みらい⽣命研究所
代表取締役 岡⽥ 弘

株式会社みらい生命研究所・公式サイト >>

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