生殖医療専門医について
一般社団法人日本生殖医学会が認定している生殖医療専門医(名誉専門医を含む)は合計649名存在しています。
この中で、主に男性因子の不妊患者(男性不妊患者)を扱う泌尿器科医はわずか51名(7.9%)に過ぎません。
では、なぜこれほど少ないのでしょうか?
これには、様々な事が考えられています。
① 患者数が少ない。
② 男性不妊を教えてくれる施設が少ない。
③ 男性不妊に関心が無い。
①は当てはまりません。不妊症のカップルの約半数に男性因子があるのですから。
②は大きな原因となっています。保健医療を主に行っている大学病院で、不妊治療(自費の部分が多い)も行っている施設は極限られています。このために、初期教育の場である大学病院で、実際の患者に触れる事が出来る施設が少ないため、教育が出来ていないのが現状です。
③実際の患者さんを、目の前で診ることが出来る環境がないと、疾患のイメージがつかみにくく、興味を持つ医師が少なくなってしまいます。
教科書のみから得る知識だけでは、臨床的な興味はわきにくいものです。
これらを考え合わせて、我々の施設(獨協医科大学越谷病院 リプロダクションセンター)では、男性不妊のトレーニングが出来る施設として、優秀な医師の育成に努めています。
「どの泌尿器科の先生に相談したら良いのですか?」という質問をよく受けます。
生殖医学会のホームページには、専門医の一覧がありますが、見にくいので泌尿器科医のみを抽出しましたので、参考にしてください。データは2017年4月1日現在ものです。
表) 生殖医療専門医(泌尿器科)※表をクリックすると拡大表示されます。