獨協医科大学越谷病院リプロダクションセンターのサイトが公開されました

2015.06.10 | お知らせ

■獨協医科大学越谷病院リプロダクションセンター

獨協医科大学越谷病院では、院内に生殖医療を提供するリプロダクションセンターを開設し、本年7月1日(水)より診療を開始します。オープンに先駆けて、本日、獨協医科大学越谷病院「リプロダクションセンター」のサイトが公開されました。

reproductioncenter
サイトはこちらから

リプロダクションセンターでは、男性には男性不妊の専門医が、女性には産婦人科医が、それぞれ詳しい検査・治療にあたり、ご夫婦双方の現状を踏まえたうえで、両方の主治医が妊娠に向けた治療方針や総合的な戦略を考えます。そして、ご夫婦と男性部門・女性部門の医師の4者が会する場を設け、最善の治療に向けてコンサルティングを行います。

以下に、ニュースリリースより5つの特色を抜粋しました。

1)不妊治療はカップル(男性・女性)が基本「それぞれの専門医が同時に治療」
2)不妊原因の半分はダン瀬永にある「男性不妊の生殖専門医による治療」
3)土曜日も診療、さらに平日19時まで(2015年9月〜)「キャリアの途切れない不妊治療」
4)がん治療の前に凍結保存「がんの患者様の妊孕性温存」
5)大学病院ならではの規模を生かし「新しい診断・治療法を研究開発」

プレスリリースはこちらから

事務局

週刊朝日「名医の最新治療」に取材記事が掲載されました

■週刊朝日「名医の最新治療」

週刊朝日の最新号5月22日号の「知って得する!新名医の最新治療・Vol.378」にて、取材記事「がん患者の妊娠」が掲載されました。

以下、記事のリードから
——————–
医療の進歩で、がんを克服する患者h増えている。しかし卵巣や精巣は、抗がん剤や放射線治療の悪影響を受けやすく、若年患者の、子どもを授かる力(妊孕性)が失われることもある。妊孕性を温存するため、卵子や精子の凍結保存という治療法がある。
——————–

asahi

記事では精子の凍結保存だけでなく、抗がん剤治療を経て無精子症になっても顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)を用いて、精巣内にわずかに残る精子を探し出して顕微授精させる方法もあるとして、6月1日開設予定の獨協医科大学越谷病院の「リプロダクションセンター」にて、精子の凍結保存やMD-TESEだけでなく、女性の採卵や凍結、体外受精までを1カ所で進めることが可能になることも紹介されました。

事務局より

読売新聞夕刊に現在進行中の臨床研究についての記事が掲載されました

■読売新聞夕刊(2015年5月1日)

獨協医科大学越谷病院泌尿器科で体の外に取り出した男性の精巣の組織から精子を作り出す臨床研究がスタートしたことを伝える記事が掲載されました。

1年間で20名の無精子症の患者から精巣を切開して精子の元となる細胞を含む組織を採取したうえで、体外で培養し、採取した組織から精子を作ることができるかどうかを確かめるとし、ヒトを対象にした研究は初めてであること、この研究の成功が、将来、小児がんの治療の影響や無精子症により精子を作れない男性が、子どもを持てる可能性が出てくることが解説されています。

読売新聞夕刊「体外で精子培養、臨床研究開始…ヒト対象に初」

事務局

ヒト精巣組織の体外培養研究についてNHKで報道されました

■NHK 4月6日(月)ニュースシブ5時、ニュースウォッチ9

獨協医科大学越谷病院泌尿器科で体の外に取り出した男性の精巣の組織から精子を作り出す臨床研究がスタートしたことが、NHKの夕方と夜のニュースで報道されました。

小児がん患者の子どもは、抗がん剤や放射線治療によって、精巣の機能が損なわれ、将来、無精子症の男性不妊患者になるリスクがあります。もしも、精巣組織を体外培養し、精原細胞から精子をつくりだすことに成功すれば、予め精巣を治療前に凍結保存しておく臨床研究に移り、将来子どもを持つ可能性を残せるようにすることが、この研究の目的の一つです。

*NHKニュースweb:小児がん患者に子どもを 体外で精子作る研究開始へ

事務局



日本経済新聞夕刊「らいふプラス」に取材記事が掲載されました

■日本経済新聞 2015年3月13日夕刊「らいふプラス」

本日の日本経済新聞夕刊のらいふプラスで、取材記事「がんと不妊(下) 精子の保存、連携に課題 専門医不足/小児への説明複雑」が掲載されました。

若くしてがんにかかり、放射線や抗がん剤で治療した場合、精巣の精子をつくる機能が低下してしまう可能性があるため、治療前に精子を凍結保存しておき、将来、子を得る可能性を温存しておく方法がありますが、「男性不妊を担当する泌尿器科医が全国的に少なく、がん治療医との連携も不十分」であるため、「がんの治療前に男性患者に将来、子供を持つための精子凍結法を説明し、対応策も考える医療機関はまだ少ない」ため、治療前の限られた期間内に精子を凍結保存をする患者は少ないという現状を説明しています。

尚、獨協医科大学越谷病院では2015年6月にがん患者の精子凍結を担う専門のセンターが開設される予定です。

事務局

NEWSポストセブンに取材記事が掲載されました

■NEWSポストセブン

ニュースサイト「NEWSポストセブン」に「男の妊活「精子も35才を境に老化するので急ぐべき」と専門医師」とのタイトルで取材記事が掲載されました。

不妊の原因は女性だけでなく、男性側にもあるので、不妊治療は男女同時に始めたほうがよいこと、また、配偶子が老化するのも女性の卵子だけの問題ではなく、男性の精子も35才を境に老化し、受精能力が低下することがあるため、1年間、妊娠できなければ不妊治療はできるだけ早く始めるのが得策であるという内容です。

また、一般の男性のための「精子力」を低下させない日常の注意事項も紹介されています。

*NEWSポストセブン取材記事掲載ページ

事務局

NIPT(新型出生前診断)が始まります

2015.02.22 | お知らせ

獨協医科大学越谷病院では、新型出生前検査(NIPT)を2月23日から開始いたします。
この実施のために、NIPTコンソ-シアムのメンバーとして、私がセンター長を務める遺伝カウンセリングセンターの坂爪悟講師と城戸康宏助教の2名が参加しています。NNIPTには、開始前にもかかわらず日本全国から予約が殺到しています。

当センターの特徴は、遺伝専門医2名が専従でカウンセリングに当たるという点です。
他施設では、遺伝専門医がいないために、遺伝カウンセリングがカウンセラーのみに任されていたり、本来の所属科(例えば小児科や産婦人科や内科)があり、この科と兼務になっていたりします。遺伝専門医がいても、毎日すぐにカウンセリングに応じる体制が出来ていないのが現状です。この状況を改善するため、専任の医師2名とカウンセラー(4月着任)1名により、かなり上質なカウンセリングが可能になっています。実際、月曜日から金曜日まで毎日遺伝カウンセリングと遺伝子検査が可能です。
さらに、 検査後の2度目のカウンセリング、ならびにさらに進んだ検査(羊水検査など)の体制も構築済みですので、安心してご利用いただけると思います。

完全予約制ですが、適応の方がおられましたら、以下のURLにアクセスして、カウンセリングの予約を至急お取りください。
・獨協医科大学越谷病院遺伝カウンセリングセンターHP

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当センターは、以下に示すNIPTコンソーシアムの使命を実行してゆきます。
1) 新しい出生前検査であるNIPTを国内に導入するに当たり、適切な遺伝カウンセリングによって情報提供できる検査体制を構築するためのコンセンサス形成の主体となる。
2)一般社会、及び医師・遺伝カウンセラーに向けてNIPTについての正確な知識・情報を発信する。

横浜市妊活セミナーにて講演します

■横浜市妊活セミナー

来る2月22日(日)に横浜市こども青少年局とNPO法人Fineが共催する「横浜市妊活セミナー」が開催されます。第一部で「意外と身近な男性不妊のお話」というテーマで講演します。妊活に興味のある方であれば、市内市外、男女問わずどなたでも無料で参加できます。現在不妊治療を行なっている方や治療を検討中の方は、ぜひお気軽にお越しいただければと思います。事前申し込みが必要です。

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*クリックすると拡大されます。

開催概要は以下の通りです。
・開催日時:平成27年2月22日(日)12:30開演(12:00受付開始)
・開催場所:横浜情報文化センター6F情文ホール 
・対 象 者:妊活に関心のある方(市内市外、男女問わず) 
 *小学生以下の方は、ご入場いただけません。保育はありません。

・開催内容:
第1部:専門医師の講演会 12:30~14:20
講演①「今、知っておきたい卵子の話」
講師:浅田 義正 先生(医療法人浅田レディースクリニック理事長)
講演②「意外と身近な男性不妊のお話」
講師:岡田 弘 先生(獨協医科大学越谷病院泌尿器科主任教授)

・第2部(1):不妊スペシャリストによる相談コーナー 13:00~16:00
不妊症看護認定看護師、認定臨床エンブリオロジスト(胚培養士)に個別相談できます。

・第2部(2)不妊当事者同士での おしゃべり会 14:40~16:10
不妊当事者限定、少人数のグループで行ないます。妊活セミナー(おしゃべり会)の事前申し込みが必要です。

・申込方法:申込みフォームから
・申込期間:平成27年1月20日(火)~2月20日(金) 
・定  員:講演会 230名、おしゃべり会 50名 
・共  催:NPO法人Fine 
・問 合 せ:こども青少年局こども家庭課 横浜市妊活セミナー担当 TEL:045-671-3874

投稿者:事務局

「どんなものを食べると精液検査に悪い影響があるのですか?」その1

これは、不妊に(特に男性不妊に)悩むカップルからよく尋ねられる質問です。
特に、魚がよいのか。肉がよいのか。などなどです。
これに対する答えは十分なデータがありません。
しかし、最近ハーバード大学から興味深い報告がなされました。
Processed meat intake is unfavorably and fish intake favorably associated with semen quality indicators among men attending a fertility clinic.
Afeiche MC,et al. J Nutr. 2014,144:1091.

彼らは、Massachusetts General Hospital Fertility Centerを受診した、男性不妊患者155人を対象にして、食事と精液検査所見を比較しました。
この中で、加工した赤身の肉・加工しない赤身の肉・赤身の魚・家禽肉・白身の魚について詳細な検討を行っています。
それぞれはどんな肉を指すかと言いますと、つぎのようになります。
加工した赤身の肉(processed red meat):ハンバーガーのパテ・ホットドッグ・ベーコン・サラミやボローニャソーセージ
加工しない赤身の肉(unprocessed red meat):牛肉・豚肉・ラム・ハムなどで、サンドウィッチや副菜や主菜として食べたもの
家禽肉(poultry):チキンや七面鳥などで、主菜やサンドウィッチとして食べたもの
内臓肉(organ meat);牛・豚・チキン・七面鳥の肝臓
赤身の魚(dark meat fish):マグロ・サケ
白身の魚(white meat fish):鯛・鱈
甲殻類や貝(shellfish):エビ・ホタテ

まず、肉食と摂取される栄養素のうちで、脂質とタンパク質に注目して分析しました。(画像をクリックして拡大・Table 1)
Table1
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すると、肉の摂取量の多い人は、総摂取カロリーが高い傾向がありました。
さらに、飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸の割合が高い傾向がありました。しかし、多価不飽和脂肪酸の割合は肉の摂取量の影響を受けていませんでした。
トランス脂肪酸・ω-3脂肪酸・総エネルギー摂取量に占める動物性脂肪やタンパク質の割合(特に動物性タンパク質の割合)が有意に高い傾向がありました。
さらに、著者たちは食生活を2つに分類しています。
Prudent pattern:野菜・果物、全穀物、鶏肉、魚をベースにした良識ある賢明な食生活パターン
Western pattern :赤身肉や加工肉、飽和脂肪、糖分を多く摂る欧米型食生活パターン
すると、肉の摂取量の多い人は2つの食生活のパターンともスコアが高い傾向にあったのですが、よりWestern patternが強くなる傾向がありました。

次に、肉食と精液所見の関係を調査しました。(画像をクリックして拡大・Table 2)
Table2
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すると、肉の総摂取量は影響を与えませんでしたが。赤身の加工肉の摂取が増えるほど正常形態精子率が低下しました。
加工していない、赤身の肉の摂取量は精液所見に影響を与えませんでした。
内臓肉を食べる人の方が、食べない人より正常形態精子率が有意に高い事が分かりました。家禽類の肉の摂取量は精液所見に影響を与えませんでした。

さらに、魚肉についても解析しています。(画像をクリックして拡大・Fig. 1)

Fig.1
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1週間に魚を食べる回数が多くなるほど、総精子数・精子濃度・精子運動率・正常形態精子率はよくなる傾向にある事が分かりました。

魚肉の種類についても調査しています。(画像をクリックして拡大・Table 3)
Table3
table3
赤身の魚肉の摂取量が多いほど、総精子数・正常形態精子率は有意に高いことが分かりました。また、白身の魚肉の摂取量が多いほど、正常形態精子率が高いことも分かりました。しかし、甲殻類の摂取は精液所見に影響がありませんでした。

この論文からは、肉食の場合は、摂取量が増えるほど摂取される脂質・タンパク質の種類が偏る傾向がありましたが、総摂取量と精液検査の関連は明らかではありませんでした。赤身の加工肉は避けて、少しは内臓肉を食べ、出来れば魚肉の摂取を増やした方が、精液所見にはよい方に作用する可能性があると考えられます。
しかし注意しなければならないのは、これは横断的疫学調査であり、食生活を変えれば精液所見がどのように変化をするかを見た研究(介入研究といいます)ではない点です。
今後の、研究の進歩が待たれるところです。

ここで、もう一つ注意しなければいけないのは、参加者の大多数(83%)が白人のアメリカ人であると言うことです。日本人は、世界に冠たる雑食人種です。
日本人のデータはありませんので、現在我々が調査を進めています。
後3ヶ月ほどで調査が終わりますので、半年後ぐらいにはその成果をお見せできると思います。ご期待ください。

医療総合ジャーナル「Medical Tribune」に学会報告についての記事が掲載されました

2014.10.11 | マスコミ紹介

■医療総合ジャーナル「Medical Tribune」

医療総合ジャーナル「Medical Tribune」Vol.47, No.41(2914年10月9日)に、第52回日本癌治療学会学術集会(8月28〜30日)のシンポジウム「若年がん治療の特徴と妊孕性における問題点」にて、「泌尿器科悪性腫瘍における妊孕性温存」との演題で、小児泌尿器がん患者の妊孕性温存のための研究の発表についての記事が掲載されました。

小児泌尿器がん患者の妊孕性温存のための研究は以下の通りです。

獨協医科大学越谷病院泌尿器科では、射精できない、または精子形成開始前の年少者の場合は精子を保存できないため、未成熟精巣組織を凍結保存し、それを解凍して体外培養で精子を作製する研究を進めています。

生後5〜6日のオスマウスの精巣を摘除し、白膜除去して精巣組織を1〜2mm角に細切。その組織片を培養液に浸したアガロースゲル上に置き、34℃の二酸化炭素インキュベーターで培養することにより、精子形成を試み、28日目の精巣組織から成熟精子が得られ、これを回収。メスマウスから採卵した卵子の中にICSIを用いて授精し、細胞分裂が認められた受精卵を別のレシピエントマウスが仔を出生しました。

この技術を用いると、完全に体外培養で精子をつくることが可能で、ヒトに応用できれば小児がん経験者に有用な方法となります。

第52回日本癌治療学会学術集会
医療総合ジャーナル「Medical Tribune」サイト

事務局

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